カーテン以外の窓装飾って? 印象別の窓装飾選び方ガイド
「窓にはカーテン」という固定観念にとらわれていませんか?
実は、カーテン以外にも窓を彩り、機能性を高める魅力的な装飾が数多く存在します。
この記事では、部屋の印象を大きく左右する窓装飾について、カーテンの役割を再確認しつつ、プレーンシェード、ブラインド、ロールスクリーンなど多様な選択肢を徹底解説。
それぞれの特徴やメリット・デメリット、そして空間に合わせた選び方を詳しくご紹介します。
※窓装飾以外のインテリアに関しては「部屋のインテリアの種類|テイスト別コーディネートスタイル」をご覧ください。
カーテンの役割
窓辺の装飾として最も一般的であるカーテンは、ただ光を遮るだけでなく、日々の暮らしを豊かにする多様な役割を担っています。
カーテンの主な役割
カーテンの主な役割を、以下の表にまとめました。
| 役割 | 主な効果 |
| プライバシー保護・防犯 | 外部からの視線を遮り、安心して過ごせる空間を確保。夜間の防犯性向上。 |
| 遮光・調光 | 日差しを調整し、睡眠や集中をサポート。部屋の明るさをコントロール。 |
| UVカット | 紫外線による家具や床材の日焼け・劣化防止。 |
| 断熱・保温・省エネ | 室温の維持を助け、冷暖房効率を向上。電気代の節約に貢献。 |
| 遮音 | 外部からの騒音、室内の音漏れを軽減。 |
| 防炎 | 火災時の延焼を遅らせ、安全性を高める。 |
| インテリア性 | 部屋の雰囲気を演出し、デザインの一部として空間を彩る。 |
カーテン以外の窓装飾の種類
窓の装飾は、お部屋の印象を大きく左右する大切な要素です。カーテン以外にも、機能性やデザイン性に優れた様々な選択肢があります。
プレーンシェード

プレーンシェードは、一枚の生地をコードやチェーンで上下に昇降させるタイプの窓装飾です。生地をたたむと窓の上部にきれいに収まり、開けるとフラットな一枚の絵画のように窓辺を飾ります。
カーテン生地のあたたかみを楽しみつつ、ロールスクリーンのようなすっきりとした印象を与えます。
メリット
- 生地の柄を活かしたデザインを楽しめる。
- 窓辺がすっきりと見えるため、お部屋を広く感じさせる効果がある。
- 開閉操作が簡単で、上げ下げする事で差し込む光の量を細かく調整すできる。
- カーテンよりも省スペースで設置できる。
デメリット
- 生地を上げた際に、窓の上部にたたみ代ができる。
- 生地の洗濯や取り外しがカーテンよりもやや手間がかかる場合がある。
適した場所
リビング、ダイニング、寝室など、様々な空間に適しています。特に、窓の前に家具を置きたい場合や、すっきりとしたインテリアがお好みの場合におすすめです。
シャープシェード

シャープシェードは、プレーンシェードと同様に生地を上下に昇降させるタイプですが、生地の裏側に一定間隔でスティックが縫い込まれているのが特徴です。
これにより、生地をたたんだ際に均一で美しいひだが生まれ、プレーンシェードよりさらにシャープな印象を与えます。
メリット
- たたみ上がりのひだが均一で美しく、デザイン性が高い。
- モダンでスタイリッシュな空間によく似合う。
デメリット
- プレーンシェードと同様に、たたみ代ができる。
- バーが入っているため、生地の取り外しや洗濯の際に、プレーンシェードよりさらに 洗濯に手間がかかるがやや複雑になる場合がある。
適した場所
リビング、書斎、和室など、モダンで整然とした雰囲気を求める空間におすすめです。和風の生地を選べば、和室にも上品に馴染みます。
アルミブラインド

アルミブラインドは、金属製の薄い羽根(スラット)を水平に並べた窓装飾です。
スラットの傾き角度を調整することで、採光や視線を自由にコントロールできるのが最大の魅力です。水に強く、お手入れがしやすいことから、様々な場所で活躍します。
メリット
- スラットの傾きの角度調整で、光の量や視線を細かくコントロールできる。
- 水に強く、汚れがつきにくい素材のため、お手入れが簡単。カビが生えない
- 豊富なカラーバリエーションがあり、モダンな空間に合う。
- 遮熱コートやフッ素コートなど、機能性の高い製品も選べる。
デメリット
- 開閉時や風で揺れた際に、スラットが当たる音がすることがある。
- 金属特有の冷たい印象を与える場合がある。
- 羽根に乗ったほこりの掃除が面倒である。
適した場所
キッチン、浴室、洗面所などの水回りや、オフィス、書斎、モダンなリビングなどにおすすめです。日差しが強い窓にも適しています。
アルミブラインドのスラット幅
| スラット幅 | 特徴 | 適した場所 |
| 15mm | 細身でシャープな印象。小窓や繊細な雰囲気に。 | 小窓、書斎、プライベート空間 |
| 25mm | 最も一般的な幅。バランスが良く、どんな空間にも馴染みやすい。 | リビング、ダイニング、オフィス |
| 35mm | 横ラインが少なくスッキリ。同じ開き角で視界が抜けやすい。幅の細いスラットより掃除がもしやすい。 | LDKのやや大きめ窓・ホームオフィス・シャープに見せたい空間。 |
| 50mm | 重厚感があり、存在感がある。大きな窓や開放的な空間に。 | 掃き出し窓、リビング、店舗 |
木製ブラインド

木製ブラインドは、天然木や木材を加工したスラットを使用した窓装飾です。木の温もりと高級感が魅力で、お部屋に落ち着いた雰囲気と上質なインテリアを演出します。アルミブラインドと同様に、スラットの傾きの角度調整で採光や視線をコントロールできます。
メリット
- 天然木の風合いが、お部屋に温かみと高級感をもたらします。
- 断熱性・保温性に優れており、冷暖房効率の向上に貢献する。
- 光の漏れが少なく、プライバシー保護効果が高い。
- インテリアのアクセントとして、存在感を発揮する。
デメリット
- アルミブラインドに比べて重量があり、操作がやや重い。
- 水に弱いため、水回りでの使用には注意が必要。
- 価格が高価な傾向がある。
- スラットの間にホコリがたまりやすく、掃除に手間がかかる場合がある。
適した場所
リビング、寝室、書斎、和室など、落ち着いた雰囲気や上質さを求める空間におすすめです。特に、ナチュラルテイストや和モダンなインテリアに調和します。
木製ブラインドのスラット幅
| スラット幅 | 特徴 | 適した場所 |
| 25mm | 細身で繊細。目地が細かく、遮蔽感が高め。奥行きが浅い枠にも収まりやすい。 | 小窓・書斎・廊下窓、カーテンボックス奥行きが浅い窓。クラシック寄りの内装にも◎。 |
| 35mm | ほどよい存在感で万能。採光・視界・遮蔽のバランス良し。カラー展開も豊富。 | リビングの腰窓/掃き出し、寝室、子ども部屋など汎用。 |
| 50mm | 横ラインが強調され、シャープでモダン。開いたときの抜け感が良い。 | LDKのメイン窓・ワイドサッシ・天井高めの空間。ホテルライク/モダン系に。 |
| 63mm | “プランテーション”の雰囲気。スラット枚数が減り、景色が見えやすい。 | 大開口・吹抜け・リビングの主役窓。リゾート/カリフォルニアスタイルに好相性。 |
| 76mm | 迫力のある意匠でインパクト大。少し奥行きと強固な取付が必要。 | 超大開口・ショールーム、天井高空間。電動や分割設置も検討。 |
| 縦型(ウッドバーチカル) | ルーバーが縦に並ぶタイプ。左右にたため、出入口の動線と相性◎。縦のラインで天井を高く見せる。 | 掃き出し窓・テラス/バルコニー出入口・ワイド開口。カーテンの代替としてすっきり見せたいときに。 |
バーチカルブラインド(縦型ブラインド)

バーチカルブラインドは、垂直に吊るされたルーバー(羽根)を操作して、光や視線を調整する窓装飾です。大きな窓や掃き出し窓に特に適しており、すっきりとした開放感のある空間を演出します。
メリット
- ルーバーの角度調整で、光の入り方や視線を自由にコントロールできる。
- 縦のラインが強調され、天井を高く見せる効果がある。
- 大きな窓や掃き出し窓に最適で、開放感がある。
- スタイリッシュでモダンなインテリアによく似合う。
デメリット
- ルーバーが風で揺れることがある。
- たたみ代が比較的大きく、窓の端にまとめた際にスペースを要する。
- 全閉時以外は、ルーバーの間から光や視線が漏れる場合がある。
適した場所
リビングの掃き出し窓、大きなFIX窓、オフィス、店舗など、開放感とデザイン性を重視する空間におすすめです。特に、モダンでスタイリッシュなインテリアに調和します。
ロールスクリーン

ロールスクリーンは、一枚のスクリーンをロール状に巻き上げて開閉する、非常にシンプルな窓装飾です。窓辺をすっきりと見せ、様々な生地の質感や色柄を楽しむことができます。間仕切りとしても活用されることがあります。
メリット
- 窓辺が非常にすっきりとし、空間を広く見せる。
- 豊富な生地の種類(遮光、採光、シースルー、防炎、抗菌など)から選べる。
- 省スペースで設置できるため、小窓や家具の多い場所にも適している。
- シンプルなデザインは、どんなインテリアにも馴染みやすい。
- たたみ代がないため、窓全体を開放できる。
- 操作が軽く、簡単である。
デメリット
- 光の調整は基本的に「開けるか閉めるか」の2拓段階になる(一部調光タイプを除く)。
- たたみ代がないため、窓全体を覆うか、完全に開けるかの選択になる 。
適した場所
小窓、間仕切り、和室、子供部屋、寝室など、シンプルさと機能性を求める空間におすすめです。遮光タイプは寝室に、シースルータイプは採光を確保したいリビングなどに適しています。
ロールスクリーンの生地の種類
| 生地の種類 | 特徴 | おすすめの場所 |
| 遮光生地 | 光をほぼ完全に遮断し、プライバシーを保護。 | 寝室、シアタールーム、日差しが強い部屋 |
| 採光生地 | 光を取り入れつつ、視線は遮る。明るさを保ちたい空間に。 | リビング、ダイニング、オフィス |
| シースルー生地 | 外の景色が見える程度に透け感がある。レースカーテンの代わりにも。 | リビング、開放感を求める部屋 |
| 防炎生地 | 燃えにくい加工が施されている。商業施設や高層マンションに。 | キッチン、公共施設、高層マンション |
調光ロールスクリーン

調光ロールスクリーンは、シースルー生地と不透明生地が交互にストライプ状に配置された特殊なロールスクリーンです。2枚の生地をスライドさせることで、光の量を無段階に調整できる画期的な窓装飾です。
メリット
- ロールスクリーンでありながら、ブラインドのように光の量を細かく調整できる。
- 視線を遮りながら、適度な光を取り入れることが可能。
- デザイン性が高く、モダンでスタイリッシュな空間にマッチする。
- たたみ代が少なく、窓辺がすっきりする。
デメリット
- 一般的なロールスクリーンやブラインドに比べて、価格が高価な傾向がある。
- 完全な遮光性は期待できない製品が多い。
適した場所
リビング、ダイニング、書斎など、日中の光の調整を頻繁に行いたい空間におすすめです。プライバシーを守りつつ、明るさを確保したい場所に最適です。
ハニカムスクリーン

ハニカムスクリーンは、蜂の巣(ハニカム)状の空気層を持つ生地を使用した窓装飾です。この独自の構造により、優れた断熱性・保温性を発揮し、省エネ効果が期待できます。
メリット
- ハニカム構造の空気層が、夏は外からの熱気を遮り、冬は室内の暖気を逃がさないため、冷暖房効率が大幅に向上する。
- 結露対策にも効果的。
- すっきりとしたデザインで、和紙のような柔らかな光を取り込むことができる。
- トップダウン・ボトムアップ方式(上からも下からも開閉できる)を選べば、採光とプライバシー保護を両立できる。
デメリット
- 一般的な窓装飾に比べて、価格が高価な傾向がある。
- デザインやカラーの選択肢がやや限られる場合がある。
適した場所
断熱性を重視したいリビング、寝室、書斎、特に冬の寒さや夏の暑さが気になる窓におすすめです。結露にお悩みの方にも良い選択肢となります。
よくある質問
部屋の雰囲気や用途に合わせた選び方はありますか?
あります。窓装飾はお部屋の雰囲気や目的によって最適なものが異なります。
例えば、リビングのような家族が集まる場所には、光を取り込みつつ開放感のあるバーチカルブラインドや、柔らかな光を演出するプレーンシェードが人気です。
一方、寝室では、高い遮光性やプライバシー保護を重視し、遮光タイプのロールスクリーンや厚手の生地を用いたプレーンシェード、あるいは木製ブラインドなどが適しています。
窓装飾の機能性や種類を提案するお仕事はあるの?
あります。代表的なのが窓装飾プランナーです。
住まいの方角・眩しさ・断熱・視線・安全性などをヒアリングし、お客様へ最適な組み合わせを提案します。
窓装飾プランナーに関して詳しく知りたい方は「窓装飾プランナーとは?資格取得の方法・難易度や活躍の場も!」をご覧ください。
複数の窓装飾を組み合わせることはできますか?
はい、複数の窓装飾を組み合わせることで、機能性とデザイン性を両立させることが可能です。
例えば、室外からの視線を遮りつつ光を取り入れたい昼間はブラインドを使用し、レースカーテンのような役割を果たす調光ロールス クリーンを使用し、夜間は完全にプライバシーを保護する遮光ロールスクリーンを組み合わせる、といった使い方ができます。
異なる素材や色、機能を重ねることで、より豊かな窓辺の表情を演出することも可能です。
まとめ
窓の装飾といえばカーテンを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、この記事ではカーテン以外にも多彩な選択肢があることをご紹介しました。
窓装飾と一言で言っても、たくさんの種類があります。デザイン性や用途、機能性に応じた選択肢はたくさんあります。だからこそ、「この窓には何が最適?」と迷う場面も少なくありません。
そんな時こそ、窓装飾の専門家の出番です。窓装飾プランナーやインテリアコーディネーターなら、採光・断熱・視線配慮・安全性・デザインまでを総合的に整理し、お客様の暮らしに最適なプランを提案できます。
東京都杉並区の「株式会社バウハウス」では、オーダーカーテンや各種ブラインドをはじめとする内装工事を手がける仲間として、「窓装飾プランナー」「インテリアコーディネーター」を募集しています。
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