2025年11月26日

インテリア業界の仕事とは？主な職種・資格、将来性を解説

「インテリア業界」と聞くと、おしゃれで魅力的なイメージが先行し、具体的な仕事内容やキャリアパスについて、漠然とした疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、そんなあなたの疑問を解消すべく、インテリア業界の全体像から、多種多様な職種の詳細、キャリアアップに役立つ主要な資格、そして変化の激しい現代における業界の将来性まで、幅広くご紹介します。

インテリア業界の仕事とは？

インテリア業界とは、私たちの生活空間をより快適で機能的、そして美しく彩るための製品やサービスを提供する産業全般を指します。

単に家具や雑貨を販売するだけでなく、住まい、オフィス、商業施設、公共空間、さらには乗り物の室内空間に至るまで、あらゆる「空間」を対象に、人々の暮らしや活動を豊かにする役割を担っています。

この業界は、家具、照明、カーテンやカーペットなどのファブリック、壁紙や床材といった内装材、さらにはキッチンや浴室などの住宅設備、そして小物やアート作品といった多岐にわたる商品を取り扱っています。

これらの製品の企画・製造・流通・販売といった一連のプロセスだけでなく、それらを組み合わせて特定の空間に最適なデザインやコーディネートを提案・実現することも、インテリア業界の重要な仕事です。

インテリア業界のビジネスモデルと構成要素

インテリア業界は、様々な企業や専門家が連携し合って成り立っています。主な構成要素は以下の通りです。

構成要素	主な役割	具体例
メーカー・ブランド	家具、照明、ファブリック、内装材、住宅設備などの製品を企画・開発・製造します.	家具メーカー、照明器具メーカー、壁紙メーカー、システムキッチンメーカーなど
流通・小売	メーカーが製造した商品を消費者に届けます。店舗販売やECサイト運営を通じて、幅広い商品を提供します.	インテリアショップ、家具専門店、百貨店、ECサイト、ホームセンターなど
空間デザイン・設計	個人住宅、店舗、オフィス、公共施設などの室内空間全体の企画・設計・監理を行います.	インテリアデザイン事務所、建築設計事務所、ハウスメーカー、リフォーム会社など
施工・工事	設計されたデザインに基づき、内装工事や設備設置など、実際の空間を構築します。	内装工事業者、リフォーム工事業者、設備工事業者など

これらの要素が連携し、顧客の要望に応じた最適なインテリア空間を創り出しています。近年では、製造から販売までを一貫して行う「製造小売業（SPA）」モデルを採用する大手企業も増え、より効率的な商品提供とコスト削減を実現しています。

また、ECサイトの普及やデジタル技術の進展により、販売形態やマーケティング手法も多様化しており、持続可能性やユニバーサルデザインへの関心も高まっています

インテリア業界の主な職種

インテリア業界には、お客様の理想の空間を実現するために、多種多様な専門家が活躍しています。

インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターは、お客様のライフスタイルや好み、予算などを丁寧にヒアリングし、家具、照明、ファブリック、小物といったインテリアアイテム全般を組み合わせて、快適で魅力的な住空間や商業空間を提案する専門家です。

単に美しいだけでなく、機能性や居心地の良さも考慮した総合的なコーディネートを行います。お客様の漠然としたイメージを具体化し、理想の暮らしを形にする、提案型の仕事と言えるでしょう。

インテリアコーディネーターに関して詳しく知りたい方は「インテリアコーディネーターの仕事内容とは？資格や向いている人を紹介します！」をご覧ください。

インテリアデザイナー

インテリアデザイナーは、住宅や店舗、オフィスなどの室内空間を、構造や間取り、素材選び、造作家具まで含めてゼロから設計する専門職です。設計図や施工図を作成し、建築的な視点とデザイン性を活かして、機能性と美しさを兼ね備えた空間を創造します。

空間デザイナー

空間デザイナーは、住宅や店舗の内装に留まらず、商業施設、オフィス、イベント会場、公共スペースなど、あらゆる「空間」のデザインを手がけるプロフェッショナルです。

 訪れる人々に特定の体験や感動を与えることを重視し、照明、音響、香りなども含めた五感に訴えかける空間演出を行います。

空間デザインに関して詳しく知りたい方は「空間デザインとは？仕事内容や資格、スキルを紹介！」をご覧ください。

ディスプレイデザイナー／VMD（ビジュアル・マーチャンダイザー）

ディスプレイデザイナーは、主に小売店において、ショーウィンドウや店内の商品陳列、装飾などをデザインし、商品の魅力を最大限に引き出す専門家です。 

VMD（ビジュアル・マーチャンダイザー）は、さらに広範な役割を担い、視覚的な演出によってブランドイメージを構築し、顧客の購買意欲を高める戦略的な店舗空間作りを計画・実行します。

照明デザイナー（ライティングデザイナー）

照明デザイナーは、光を用いて空間の雰囲気や機能性を高める専門家です。 住宅、商業施設、オフィス、公共空間、屋外のライトアップなど、多様な場面で活躍します。

光の種類、明るさ、色温度、光の方向などを緻密に計算し、快適性、安全性、省エネ、そして美しさを追求した光環境を創造します。

家具デザイナー

家具デザイナーは、テーブル、椅子、収納家具、ベッドなど、あらゆる家具のデザインを手がける専門家です。 

機能性、人間工学、素材の特性、製造プロセス、そして美しさを追求し、人々の暮らしを豊かにする家具を生み出します。コンセプトの考案から、スケッチ、図面作成、模型制作、試作、そして量産化まで、家具が生まれる全ての工程に関わります。

カーテン・内装施工スタッフ

カーテン・内装施工スタッフは、インテリアデザイナーやコーディネーターが描いたデザインを、実際に空間に具現化する専門的な技術職です。

カーテン、ブラインド、壁紙、床材（フローリング、カーペットなど）、その他内装仕上げ材の採寸、加工、取り付け、そして最終的な調整までを一貫して行います。

カーテンなどの窓装飾の仕事に関して詳しく知りたい方は「窓装飾プランナーとは？資格取得の方法・難易度や活躍の場も！」、「カーテン・ブラインド取り付けスタッフとは？仕事・やりがいを紹介！」をご覧ください。

リフォームプランナー／リノベーションプランナー

リフォームプランナーやリノベーションプランナーは、既存の住宅や建物を、お客様のニーズやライフスタイルの変化に合わせて改修・再生する専門家です。

 老朽化した建物の価値を向上させたり、間取り変更やデザイン刷新によって新たな魅力を創出したりします。ヒアリングから現地調査、プランニング、見積もり作成、そして施工監理まで、プロジェクト全体を統括し、お客様の理想の住まいを実現へと導きます。

インテリアスタイリスト

インテリアスタイリストは、雑誌、CM、カタログ、テレビ番組のセット、モデルルーム、イベント会場などで、特定のテーマやコンセプトに合わせて家具、小物、アート、グリーンなどを選定し、魅力的な空間を演出するプロフェッショナルです。

CADオペレーター（インテリア系）

CADオペレーター（インテリア系）は、インテリアデザイナーや建築士が作成した手描きのスケッチや指示に基づき、CAD（Computer Aided Design）ソフトを使用して正確な設計図や施工図を作成する専門職です。 

2次元図面だけでなく、3Dパースを作成してデザインイメージを具体化する役割も担います。

インテリア業界に役立つ資格3選

インテリア業界で働く上で、専門知識やスキルを証明する資格は、キャリアアップや顧客からの信頼獲得に大きく役立ちます。

インテリアコーディネーター（公益社団法人インテリア産業協会）

インテリアコーディネーターは、お客様の理想とする住まいや商業施設の空間を、家具、照明、ファブリック、内装材といった多岐にわたる要素を用いて総合的に提案・実現する専門家です。

お客様のライフスタイルや要望を丁寧にヒアリングし、機能性とデザイン性を兼ね備えた快適な空間を創造する役割を担います。この資格は、インテリアに関する幅広い知識と実践的な提案能力を客観的に証明できるため、業界での信頼性が高まります。

窓装飾プランナー（一般財団法人日本インテリア協会）

窓装飾プランナーは、カーテン、ブラインド、シェード、ロールスクリーンなど、窓まわりの装飾に特化した専門知識を持つプロフェッショナルです。

空間全体の印象を大きく左右する窓装飾において、機能性、デザイン性、省エネ性などを考慮し、お客様のライフスタイルに最適な提案を行います。 この資格は、窓装飾に関する深い専門知識を証明するものです。

二級建築士（国土交通省／都道府県）

二級建築士は、木造建築物や小規模な鉄筋コンクリート造などの建築物の設計・工事監理を行う国家資格です。 インテリア業界において、特にリフォームやリノベーションのプロジェクトに携わる際に、この資格が大きな強みとなります。

建物の構造や法規に関する専門知識は、間取り変更や壁の撤去など、建物の骨格に関わる提案を行う上で不可欠だからです。

インテリア業界の将来性

インテリア業界は、人々の暮らしや働き方が多様化する現代において、その重要性を増しています。単に空間を飾るだけでなく、機能性、快適性、そして持続可能性を追求する動きが加速しており、今後もその進化は止まらないでしょう。

デジタル技術の進化と活用

デジタル技術の進化は、インテリア業界に大きな変革をもたらしています。

特に、VR（仮想現実）やAR（拡張現実）を用いたシミュレーションは、顧客が完成イメージを視覚化しやすくし、AIによるパーソナライズ提案も可能になりました。

さらに、ECサイトの充実により、オンラインと実店舗を連携した購買体験の向上が進んでいます。

サステナビリティと環境配慮への高まり

SDGsへの関心の高まりにより、インテリア業界においても環境配慮型の素材選びやリサイクル・アップサイクルの活用、エネルギー効率の高い空間設計が求められています。

消費者はデザイン性だけでなく、環境負荷や製品の持続性にも注目するようになっています。

多様化するライフスタイルへの対応

現代社会では、人々のライフスタイルが大きく変化しています。これに伴い、インテリア業界は以下のような多様なニーズへの対応が求められています。

トレンド・テーマ	内容
スマートホームの普及	IoT技術（モノのインターネット）を活用し、照明・空調・セキュリティなどを自動制御。空間にスマートデバイスを美しく溶け込ませる提案が重要に。
在宅ワークの定着	自宅に集中できるワークスペースや、仕事と私生活を両立できる柔軟な空間設計のニーズが増加。
高齢化社会への対応	高齢者に配慮したバリアフリー・ユニバーサルデザインの重要性が高まり、丸みのある家具や段差の少ない設計が求められる。
パーソナライゼーションとカスタマイズ	個人の好みや空間に合わせたオーダーメイドの家具・内装への関心が高まっている。

専門性の深化と新たな価値創造

従来の知識や技術に加え、デジタルツールの活用力、サステナビリティへの理解、多様なライフスタイルへの対応力が不可欠です。

単なるモノの提供にとどまらず、空間全体をコーディネートする提案力や、異業種と連携して新たな価値を創造する力が、今後の成長の鍵となります。

インテリア業界の課題と展望

インテリア業界は、デジタルスキルやサステナビリティへの理解、多様なライフスタイルへの対応力に加え、空間全体を提案できるコンサルティング力や、異業種との連携による新たな価値創出が、今後の成長を左右します。

よくある質問

 

まとめ

本記事では、インテリア業界の多岐にわたる仕事内容から、主な職種、役立つ資格、そして将来性について解説しました。

インテリア業界は、単なる「おしゃれ」や「装飾」ではなく、暮らしや働き方をより良くする空間を創造する、非常に奥深いフィールドです。この記事でご紹介したように、業界内にはさまざまな職種があり、それぞれが専門性を活かして空間づくりに貢献しています。

東京・杉並区を拠点として、オーダーカーテンや各種ブラインドをはじめとする内装工事を手がける会社「株式会社バウハウス」では、現在以下の職種を募集しています。

• インテリアコーディネーター
• 窓装飾プランナー
• カーテン・ブラインド取り付けスタッフ

どの職種も、単なる作業ではなく、お客様の理想の空間を形にする“空間づくりのプロ”として活躍できる仕事です。

また当社では、資格取得に必要な費用は全額会社負担。未経験の方でも安心してチャレンジできる環境が整っています。デザインや空間に興味がある方、自分の手で空間を生み出したいという方は、ぜひ私たちと一緒に働きませんか？まずはお気軽にご応募ください。