2025年11月26日

冬の寒さ対策！｜冷気を防ぎ、暖かく快適な部屋へ

冬の寒さが厳しくなるにつれて、「窓の近くがひんやりする」「暖房をつけても部屋がなかなか暖まらない」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

窓からの冷気をしっかりと防ぐことは、お部屋を快適に保つだけでなく、暖房効率を高め、光熱費の節約にもつながる大切な対策なのです。

この記事では、窓からの冷気をシャットアウトし、暖かいお部屋を実現するための様々な方法をご紹介します。

冬の部屋の寒さは窓から？

冬の寒い日、暖房をつけているのに部屋がなかなか暖まらない、窓際だけがひんやりと感じる、といった経験はありませんか。

実は、冬の部屋の寒さの大きな原因は「窓」にあると言われています。快適な室内環境を保つためには、窓からの熱の出入りを理解し、適切な対策を講じることが非常に重要です。

一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会の調査によると、冬場に暖房で温められた熱の約58%が窓などの開口部から逃げ出しているとされています。

これは、壁や天井といった他の部位と比較しても圧倒的に高い割合です。夏の冷房時も、約73%の熱が窓から侵入してくるため、窓は季節を問わず、室内の快適性に大きな影響を与えていることがわかります。

窓からの熱損失のメカニズム

なぜ窓からこれほど多くの熱が逃げてしまうのでしょうか。その背景には、主に「伝導」「対流」「放射」という3つの熱の移動メカニズムが関係しています。

• 伝導：熱が物質を直接伝わる現象です。窓ガラスやサッシの素材を通じて、外の冷たさが室内に伝わります。特に熱伝導率の高いアルミサッシは、この影響を受けやすいと言われています。
• 対流：空気などの流体が移動することで熱が運ばれる現象です。窓の隙間から冷たい外気が侵入したり、室内の暖かい空気が冷たい窓ガラスに触れて冷やされ、下降気流となって足元に流れる「コールドドラフト現象」などがこれにあたります。
• 放射：熱が電磁波として直接伝わる現象です。暖かい室内から冷たい窓ガラスに向かって熱が放射され、体感温度を下げることがあります。

窓が熱を逃がしやすい理由

窓が熱を逃がしやすい主な理由は、その構造と使用されている素材にあります。

まず、窓ガラスは壁材や断熱材と比較して熱伝導率が高く、熱を伝えやすい性質を持っています。特に一枚ガラスの窓は、外気温の影響を直接室内に伝えやすいため、熱損失が大きくなります。

また、窓枠であるサッシの素材も重要です。日本ではアルミサッシが広く普及していますが、アルミは非常に熱を伝えやすい素材です。 ガラスの断熱性能が高くても、サッシの断熱性能が低いと、そこから熱が逃げてしまい、窓全体の断熱効果が十分に発揮されません。 

実際、サッシの熱伝導率はガラスの約200倍にもなると言われており、窓全体の断熱性を考える上でサッシの果たす役割は非常に大きいのです。

さらに、窓とサッシの間や、サッシと壁の間にわずかな隙間が生じている場合もあります。このような隙間からは冷たい外気が侵入し、室内の暖かい空気が逃げ出す「漏気」が発生し、熱損失をさらに大きくする原因となります。

窓からの寒さ対策

冬の寒さへ、効果的な対策を講じることで、暖かく快適な室内環境を保つことができます。

カーテンで冷気ブロック

窓からの冷気を遮断する最も手軽で効果的な方法の一つが、カーテンの見直しです。適切なカーテンを選ぶことで、室内の暖かさを保ち、冷気の侵入を抑えることができます。

厚地のカーテン

厚手のカーテンは、生地の密度が高く、空気の層を作りやすいため、優れた断熱効果を発揮します。 外からの冷気を遮断し、室内の暖かい空気を外に逃がしにくくする効果が期待できます。

既存のカーテンが薄手の場合は、厚手のものに替えるだけでも体感温度が変わるでしょう。厚手のカーテンとレースカーテンを併用することで、さらに空気の層ができ、断熱効果を高めることができます。

ハニカムスクリーン

ハニカムスクリーンは、蜂の巣状の六角形構造を持つブラインドで、この構造内に空気の層を作り出すことで高い断熱効果を発揮します。 

空気は熱を伝えにくい性質があるため、ハニカム構造が窓と室内の間の熱の出入りを少なくし、冷暖房効率を向上させます。

冬は室内の暖かい空気を逃がさず、夏は外からの熱を遮るため、一年を通して快適な室温を保つのに役立ちます。

窓に断熱シート・プチプチ

窓ガラスに直接貼ることで、手軽に断熱効果を高めることができるのが断熱シートやプチプチ（気泡緩衝材）です。

断熱シートは、薄いフィルムを窓の内側に貼ることで、シートと窓の間に空気の層を作り、室内の暖かさを外に逃がしにくくします。 透明タイプ、ミラータイプ、緩衝材タイプなど様々な種類があり、賃貸でも剥がす際に跡が残りにくい水貼りタイプも流通しています。

梱包材としておなじみのプチプチも、窓の断熱対策に活用できます。 プチプチの空気層がペアガラスのような働きをし、窓の内側に貼ることで断熱効果を高めます。 

また、結露対策にも有効で、室内の暖かい空気が冷たい窓ガラスに直接触れるのを防ぎます。

プチプチの貼り方と注意点

プチプチを貼る際は、以下の点に注意することで、より効果を高め、安全に使用できます。

項目	詳細
窓の掃除	貼る前に窓ガラスをきれいに掃除し、乾燥させてください。 汚れがあると剥がれやすくなります。
カットサイズ	窓ガラスのサイズより少し大きめにカットし、隙間ができないように窓全体を覆うのがポイントです。 ただし、窓の開閉に支障が出ないよう、レール部分には貼らないようにしましょう。
凹凸面の向き	プチプチの凹凸面を窓ガラス側に向けて貼ると、ガラスとの間にできる空気層が増え、断熱効果が高まります。 平らな面を室内側にすることで、ほこりが溜まりにくくなるメリットもあります。
固定方法	スプレーボトルで窓に水を吹きかけてから貼り付けると、密着しやすくなります。 テープで固定する場合は、剥がしたときに跡が残りにくいマスキングテープを下地にし、その上から両面テープを使用するなどの工夫がおすすめです。
火災	プチプチはプラスチック素材のため、ストーブなどの暖房器具の近くに貼ると引火や熱で溶ける可能性があります。
定期的な確認	結露を抑制する効果はありますが、完全に防ぐわけではありません。カビの発生を防ぐためにも、定期的に確認し、換気や拭き取りを行いましょう。

窓下に冷気ストッパーを置く

窓の下から流れ込む冷気（コールドドラフト現象）は、部屋全体の温度を下げる大きな原因となります。 この冷気を物理的に遮断するために、窓下に冷気ストッパー（窓際断熱ボード）を設置する方法があります。

高さ1mほどのボードを窓の下に立てかけるように置くことで、冷たい空気が床に広がるのを防ぎ、足元の冷えを軽減します。 発泡ポリエチレンなどの断熱素材で作られているものが多く、素材自体にも断熱性能があります。

特に掃き出し窓など大きな窓で効果的ですが、出入りの多い窓では邪魔になる場合もあります。

カーテンライナーを追加

既存のカーテンの裏側にもう一枚取り付けることで、手軽に断熱効果を高められるのが遮光カーテンライナー（裏地）です。 カーテンと窓の間に空気の層を作ることで、室内の熱が外に逃げるのを防ぎ、外からの冷気の侵入を抑制します。

これにより、冷暖房の効率がアップし、電気代の節約にもつながります。 また、結露防止や紫外線カットの効果も期待できます。

内窓（二重窓）

内窓（二重サッシとも呼ばれます）は、既存の窓の内側にもう一つ窓を設置する本格的な断熱対策です。 既存の窓と新設された内窓の間に空気層ができることで、この空気層が断熱材の役割を果たし、外気の影響を室内に伝えにくくします。 

これにより、高い断熱効果が得られ、冷暖房効率が大幅に向上し、光熱費の節約につながります。 

また、結露の抑制、防音効果、防犯性の向上といった多くのメリットも期待できます。

その他の対策

上記以外にも、窓からの冷気対策や部屋全体の暖かさを保つために有効な対策があります。

カーテンの長さ

カーテンの長さは、断熱効果に大きく影響します。窓全体をしっかりと覆い、可能であれば床に少し垂れるくらいの長さ（床に10～15cmほど長め）にすることで、窓とカーテンの隙間からの冷気の侵入を防ぎ、室内の暖かい空気を閉じ込める効果が高まります。 

カーテンレールカバーを設置して、レール部分の隙間を埋めることや、生地両側を伸ばしてリターン部分（カーテンリターン）を作ってあげることも有効です。

カーペット・ラグマット

フローリングの床は、冬場に底冷えを感じやすい場所です。 カーペットやラグマットを敷くことで、床からの冷気を遮断し、足元の冷えを防ぐことができます。 

カーペットの繊維の間には空気の層が含まれており、これが断熱材の役割を果たすため、高い断熱効果を発揮します。

 特にウール素材のカーペットは、空気の含有量が多く、保温性に優れています。 部屋全体に敷き詰めたり、タイルカーペットを組み合わせたりすることで、より効果的に床からの冷えを防ぎ、暖房効率の向上にもつながります。

よくある質問

 

まとめ

本記事では、厚手カーテンや遮光カーテンライナー、内窓（二重窓）など、窓からの冷気を防ぐさまざまな対策をご紹介しました。これらの工夫によって、暖房効率が上がり、光熱費の節約や快適な室温維持にもつながります。

こうした住空間の課題をインテリアの力で解決しているのが、東京・杉並区の「株式会社バウハウス」です。オーダーカーテンやブラインド、ラグマット、照明、壁紙などを扱い、空間づくりのプロフェッショナルとして、お客様の「心地よい暮らし」を支えるお仕事を行っています。

現在バウハウスでは、

• 窓装飾プランナー
• インテリアコーディネーター　　として活躍したい方を募集中です。

実務経験がない方でも、先輩のサポートや現場同行などを通じて実践的なスキルを積むことができる環境が整っており、「インテリア業界で成長したい」という意欲のある方にはぴったりです。

寒さ・暑さといった身近な課題を、インテリアの力で快適な空間へと変えていく、そんな暮らしに寄り添う仕事に興味がある方は、ぜひ一度、お問い合わせください。

あなたの感性と行動力が、誰かの「心地よい暮らし」をつくる力になります。