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縮む?色落ち?年末のカーテン洗濯で試される「素材の知識」

年末の大掃除シーズン。「カーテンを洗ってスッキリしたいけれど、縮みやシワが怖くて後回し…」そんなお悩みはありませんか?

実は、プロの視点で「素材」を見極めれば、ご自宅でも失敗なく、驚くほど美しく洗い上げることが可能です。

この記事では、そんなカーテン洗濯のお悩みを解消し、ご自宅で大切なカーテンを長く美しく保つための、プロの視点と科学的なアプローチをご紹介します。

洗濯機へ入れる前に。「診断」というプロの視点

私たち窓装飾プランナーがお客様の元へ伺う際、まず行うのは「空間の診断」です。洗濯においても同様に、いきなり水につけるのではなく、まずはそのカーテンがどのような状態にあるかを「診断」することから始まります。

この工程を飛ばすと、悲劇(縮みや破損)が起こります。

「ウォッシャブル」の真意を読む

まず、カーテンの裾や上部にある洗濯表示のタグを確認してください。桶に水が入っているマークがあれば洗濯機洗いが可能です。

しかし、プロはこのマークの裏にある「素材のリスク」を読み取ります。

  • ポリエステル100%: 現代のカーテンの主流であり、最も家庭洗濯に適した優等生です。強度があり、乾きやすく、縮みにくい。熱可塑性(ねつかそせい)があるため、プリーツ加工も取れにくいのが特徴です。
  • 天然素材(綿・麻・ウール): ここが要注意ゾーンです。天然繊維は「呼吸」をしています。水を含むと繊維が膨張し、乾く過程でギュッと引き締まる特性があります。これが「縮み」のメカニズムです。特にリネン(麻)などは、風合いを楽しむためにあえてウォッシャブル加工をしていないものも多くあります。数センチの縮みが、窓辺のプロポーションを崩してしまいます。
  • レーヨン・アセテート・シルク: 美しい光沢とドレープ性が魅力ですが、水に濡れると強度が極端に落ちる繊細な素材です。これらは家庭での洗濯は避け、クリーニング専門店へ依頼するのが鉄則です。

「洗えない」と判断することも、重要なプロのスキルです。無理に洗って質感を損なうよりも、適切なメンテナンス(掃除機がけや陰干し)を選ぶべきケースもあるのです。

「紫外線劣化」を見極める

窓際は、家の中で最も過酷な環境です。直射日光に含まれる紫外線(UV)は、時間をかけて繊維の分子結合を破壊していきます。これを「光劣化」と呼びます。

特に南向きの窓や、西日が強く当たる窓にかけてあるレースカーテンをよく観察してみてください。

  • 生地をつまんで軽く引っ張ると、「ミシミシ」「ビリッ」という音がしませんか?
  • 表面が粉っぽくなっていませんか?
  • 黒ずみだと思ったら、実は繊維が焼けて変色していませんか?

もし繊維がもろくなっている場合、洗濯機の水流による物理的な力で、生地が粉々に裂けてしまう恐れがあります。

この場合は「洗濯」ではなく「買い替え」のタイミングです。インテリアコーディネーターは、こうした劣化のサインを見逃さず、お客様へ「新しい光を取り入れる提案」を行います。

フックは必ず「全外し」が鉄則

「面倒だからつけたまま」は絶対にNGです。 金属製のフックは水で錆びて生地に「もらい錆」をつけたり、プラスチック製のフックであっても、洗濯槽の中で生地と擦れて傷つけたりします。最悪の場合、フックが洗濯槽の穴に引っかかり、カーテンを引き裂く事故につながります。

この「フックを外す」という工程こそ、カーテンの状態を一枚一枚手で触れて確認できる貴重な時間です。裾のほつれはないか、ヒダ山(タック)の縫製が弱っていないか。愛着を持って接することが、メンテナンスの第一歩です。

繊維を傷めない「洗い」の科学

診断を終え、フックを外したら、いよいよ洗濯です。ここでも「汚れを落とす」ことと「美しさを守る」ことの両立が求められます。

「屏風(びょうぶ)だたみ」の重要性

カーテンをクシャクシャと丸めて洗濯ネットに入れてはいけません。シワの原因になるだけでなく、洗剤液が均等に行き渡らず、汚れ落ちにムラができます。

「屏風だたみ(ジャバラ状に畳む)」とは、 プリーツ(ヒダ)に沿ってパタパタと折りたたみさらに縦に二つ折りか三つ折りにして、洗濯ネットのサイズにぴったり合わせます。

なぜネットに入れる必要があるのでしょうか? それは「摩擦」を防ぐためです。洗濯槽の中での摩擦は、生地の表面を毛羽立たせ(フィブリル化)、美しい光沢を失わせる原因になります。

特にドレープの美しいサテン地やシャンタン地ほど、表面の滑らかさが命です。

洗剤の選び方:中性 vs アルカリ性

一般的な衣類用洗剤の多くは「弱アルカリ性」です。皮脂汚れや油汚れを落とす力は強いですが、デリケートなカーテン生地、特に色柄ものや天然素材には負担がかかりすぎることがあります。

おすすめは「おしゃれ着洗い用の中性洗剤」です。 さらに言えば、「蛍光増白剤(けいこうぞうはくざい)」が入っていないものを選んでください。

蛍光増白剤は、白いものをより白く見せるための染料の一種ですが、生成り(きなり)やベージュ、パステルカラーの淡い色のカーテンに使うと、不自然に白っぽく変色してしまう(色が褪せたように見える)ことがあります。

私たちは、空間の色調(カラーバランス)を非常に大切にします。カーテン本来の色味を損なわない洗剤選びも、プロのこだわりです。

水流と脱水:キーワードは「優しさ」

「手洗い」や「ドライ」などの弱水流コースを選び、水温は30度以下にします。 洗濯槽への詰め込みすぎは厳禁。容量の3分の2程度に抑え、生地が泳ぐような余裕を持たせてください。

最大のポイントは「脱水」です。 標準の5〜7分では長すぎて、シワが定着してしまいます。

「30秒〜1分」という極めて短い時間で止めるのが鉄則。水が滴るくらいの「重み」を残すことが、次の乾燥工程でシワを伸ばすカギとなります。

乾燥こそが仕上げ。「ドレープの記憶」を呼び覚ます

カーテンの洗濯において、乾燥機の使用は厳禁です。熱による急激な収縮と、回転による摩擦で、せっかくのカーテンが台無しになります。 正しい干し方は、「濡れたままレールに掛ける」ことです。

重力を使ったアイロン効果

脱水を短時間で切り上げたカーテンは、水分を含んでずっしりと重くなっています。元のフックを付けてレールに戻し、自然乾燥させます。 

この時、カーテン自体の重みが下方向への力(重力)となり、洗濯でついた細かいシワを自然に伸ばしてくれます。これをアパレル用語で「ドリップドライ」に近い効果として利用します。

床が濡れないようタオルや新聞紙を敷き、窓を開けて風を通します。12月の乾燥した空気は、意外と早くカーテンを乾かしてくれます。エアコンの除湿機能を使うのも有効です。

ヒダを整える「手」の技術

レールに掛けた直後、まだ湿っている状態で、ぜひ行っていただきたい「ひと手間」があります。 それは、ヒダ山を整え、裾までスッと手でなでおろすこと。

そして、ウェーブの形に合わせて束ねておくことです。

多くのカーテンには、製造段階で「形態安定加工」や「形状記憶加工」が施されています。

これは、ポリエステル繊維に熱を加えて分子配列を固定し、波のような美しい形を記憶させているものです。 洗濯というイベントを経ても、正しい形に整えて干すことで、その記憶を呼び覚ますことができます。

私たち取り付けスタッフが現場でカーテンを吊り込む際も、最後に必ずヒダを一つひとつ手で整えます。これを「ドレッシング」と呼びます。この最後の「見え方」へのこだわりが、窓辺の美しさを決定づけるのです。

カーテンを知ることは、暮らしを知ること

ここまで、プロの視点を交えた洗濯方法をご紹介してきました。 「たかが洗濯、されど洗濯」。 そう感じていただけたなら、あなたはすでにインテリアの奥深さに足を踏み入れています。

素材への探求心

なぜ、リビングには丈夫なポリエステルが、寝室には柔らかなコットンが選ばれるのか。そこには必ず理由があります。

例えば、カケンテストセンターのデータでも示される通り、ポリエステルは「型崩れしにくく乾きやすい」ため家庭洗濯に最適です。

一方、天然素材は、同センターの繊維の特徴にもある通り「縮みやすい」特性を持ちますが、他にはない風合いがあります。

素材ごとの「機能」と「個性」を正しく理解し、お客様のライフスタイルに合わせた最適解を導き出す。それがプロの仕事です。

経年変化という美学

窓辺は紫外線や熱の影響を受けやすく、生地の劣化が進みやすい過酷な環境です(参考:カーペットマルシェ)。

しかし、これを単なる「劣化(ダメージ)」として片付けるのではなく、時を経て生まれる「経年変化(エイジング)」として捉えてみてください。

使い込まれてクタクタに馴染んだリネンや、日差しを浴びて少しあせた色合いは、その部屋で過ごした家族の時間を刻んだ証です。

適切な洗濯で寿命を延ばしつつ、移ろいゆく表情を楽しむ。 そんな「ものの見方」ができる感性も、インテリアを扱う私たちにとって大切な資質の一つです。

よくある質問

カーテンの洗濯頻度はどのくらいが適切ですか?

ドレープカーテンは「年に1回」、レースカーテンは「年に2回」が目安です。
見た目はきれいでも、繊維の奥にはハウスダストや花粉が蓄積しています。以下のサイクルをお勧めします。
ドレープ(厚手): 年末の大掃除のタイミングで1回。
レース(薄手): 窓に近く汚れやすいため、年末+夏前(7月頃)の計2回。
プロの補足: 「洗うのが大変」な時は、掃除機のブラシノズルを使い、ヒダの上から下へ優しくなでるだけでOKです。これだけで微細なホコリを除去し、生地の寿命を延ばせます。

レースカーテンに生えた黒カビは、自宅で完全に除去できますか?

初期段階なら「酸素系漂白剤」で対応可能ですが、繊維の奥に入り込んだカビはプロでも除去が困難です。
表面のカビであれば、以下の手順で対処可能です。
洗濯表示を確認: 水洗い可能かチェック。
つけ置き液を作る: 40〜50度のお湯に「粉末タイプの酸素系漂白剤」を溶かす。
つけ置く: 30分〜1時間ほど浸透させる。
通常洗濯: その後、洗濯機で優しく洗う。
プロの判断基準: カビが広範囲に及んでいる、または生地が紫外線で劣化して薄くなっている場合は、「買い替え」を推奨します。無理に洗うと破れる恐れがあります。

洗濯後にカーテンが縮んでしまった場合、元に戻すことは可能ですか?

一度縮んだ繊維を完全に元に戻すことは難しいですが、「スチームアイロン」で緩和できる場合があります。
綿、麻、レーヨンなどは水洗いで縮みやすい素材です。以下のリカバリー方法を試してください。
吊るしたままケア: カーテンをレールに掛けた状態にする。
蒸気を当てる: 生地を少し下に引っ張りながら、たっぷりのスチーム(蒸気)を当てる。
※テカリ防止のため、アイロン面は直接当てず、浮かせることがコツです。
フック調整: 伸びない場合は、アジャスターフックで高さを調整して隙間を埋める。
知識のポイント: 私たちプロは、あらかじめ素材ごとの「収縮率」を計算したり、「防縮加工(サンフォライズ)」の有無を確認して提案しています。「縮ませない」ための知識も、プランナーの重要なスキルです。

 

まとめ

12月の大掃除。もしあなたが、この記事を読みながら、 「この生地はなぜこんな手触りなんだろう?」 「どうして光に透かすとこんなに綺麗なんだろう?」 「もっと美しく見せる吊り方はないだろうか?」 そんな疑問や興味を抱いたとしたら。

あなたは、私たち株式会社バウハウスの仲間になる素質を持っています。

資格者が集う「少数精鋭」のプロ集団

私たちバウハウスは、決して大きな組織ではありません。

しかし、その分、「密度」には自信があります。

少数精鋭のチームでありながら、窓装飾プランナー3名、インテリアコーディネーター1名、二級建築士1名が在籍。

つまり、隣にいる先輩のほとんどが、確かな知識と資格を持ったスペシャリストです。

私たちの仕事は、カーテンやブラインドの販売だけにとどまりません。 ラグマット、照明器具、壁紙、カーペット、そして各種内装工事。 建築士やコーディネーターの知見を活かし、これらをトータルに扱えるからこそ、お客様の暮らしという空間そのものを深くコーディネートできるのです。

求めるのは「知識欲」と「美意識」のある人材

バウハウスでは現在、インテリアのプロフェッショナルを目指す仲間を募集しています。 未経験の方にとっても、プロとの距離が近く、密度の濃い知識を吸収できる最適な環境です。

現在、以下の職種で共に働く仲間を募集しています。

  • 窓装飾プランナー
  • インテリアコーディネーター
  • カーテン・ブラインド取り付け(施工)スタッフ

資格取得費用は「全額支給」本気でプロを育てます

インテリアの世界は奥が深く、専門知識が必要です。

しかし、現時点で資格をお持ちでない方もご安心ください。

バウハウスには、未経験からスタートした社員をプロフェッショナルへと育てる環境が整っています。 その一つが、充実した「資格取得支援制度」です。

  • 教科書代
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  • 講習会費用

これら、資格取得に必要な経費は会社が「全額支給」します。 私たちはこれをコストではなく、あなたという人材への「投資」だと考えています。金銭面での心配をすることなく、知識の習得とスキルアップに集中してください。

「インテリアが好き」「素材や空間づくりに興味がある」「専門知識を身につけて長く働きたい」。 そんなあなたのご連絡を、心よりお待ちしています。

美しい空間を作るのは、素材だけではありません。 あなたの「情熱」と「知識」です。